観賞魚の器具には飼育がいっそう快適になる便利な水槽用品が数多くあります。このような器具を知らずに使わないままでいることは、とても、もったいないことです。
しかしながら何でもかんでも揃えれば良いというものでもありません。
観賞魚の器具には安価でも大きな効果を持つ水槽用品もあれば、高価な割に期待外れなものもあります。
ここでは数ある器具の中から、多くのアクアリストに愛用されてきた、確かな効果を持つ水槽用品について解説してみたいと思います。
観賞魚を飼育していると、水は次第に汚れてきます。コケやゴミなどの見た目の汚れもそうですが、実は観賞魚にとって最も危険なのは、水中に増えてくる有毒な成分なのです。
フィルターはこの有毒な成分をもっと毒性の弱い成分に変える働きをします。これはあらゆる観賞魚を飼育する上で、極めて重要なポイントです。
フィルターを使わずに有毒な成分を除去するには、水を換えるか、水槽内にバランスの取れた環境(バランスドアクアリウム)を再現するか、このいずれかしかありません。
有毒な成分の正体は亜硝酸塩と呼ばれる物質です。これはバクテリアがアンモニアをもとに作り出します。
フィルターの中にはこの亜硝酸塩を作り出すバクテリアの他に、亜硝酸塩を、毒性の弱い硝酸塩という物質に変えるバクテリアがいます。
この二つのバクテリアによってアンモニアはやがて毒性の弱い硝酸塩になるわけですが、その働きを促進するのがフィルターという器具なのです。
ただし、注意しなくてはならないことがあります。それは硝酸塩は無害ではないということです。フィルターは硝酸塩を取り除くことはできません。ですから、フィルターを使用していると、やがて硝酸塩が増加してきます。
硝酸塩が増えると観賞魚がいつのまにか減ってしまったり病気になったりします。そうなる前に、水を換えてあげることが大切です。
水道水には消毒薬として塩素が含まれています。これは観賞魚にとって有害です。そのため、水道水を水槽へ入れる前には、カルキ抜きで塩素を中和しておく必要があります。
塩素は汲み置くことで消失させることもできますが、これにはコツがありますので、できるだけカルキ抜きを使用するべきです。
オートヒーターは水を温かく保つための器具です。熱帯魚などの温かい地域に生息する観賞魚を飼育する場合に使用します。
オートヒーターは水を温めるヒーターと、熱くなりすぎないように適温になるとスイッチを切るサーモスタットがひとつになった保温のための器具です。
ほとんどのオートヒーターは水温があらかじめ固定されているので、セッティングの失敗による事故がなく安心して使えます。
その反面、自由に温度設定ができないので、病気などの際に水温を通常より上げたい場合には、ヒーターとサーモスタットをそれぞれ購入しなくてはなりません。
オートヒーターには金魚やメダカに向いた18度に設定されたタイプや、熱帯魚用として26度に設定されたタイプがあります。
水槽の上から観賞魚を照らすためのライトは、実はとても重要な器具です。
水槽が暗いと水草も育ちませんし、観賞魚の発色もだんだん悪くなってきます。何より、美しいライトに照らされてこその”観賞”魚ですし、ライトを変えただけで見違えるように美しくなったりもするのです。
観賞魚用のライトとして最も一般的なのは水槽用の蛍光灯です。一般の蛍光灯と違うのは蛍光管の種類で、特に赤と青が強く発色するようになっています。このため、少し不自然な感じになるのは仕方ありません。
もしより自然な雰囲気にしたかったり、明るい光を必要とする種類の水草を育てるのであれば、蛍光管を高演色タイプに変えてしまうと良いでしょう。
観賞魚用ライトにはライトを二つ付けられる二灯式や、三つ付けられる三灯式もあります。水深のある水槽では底まで光が届きにくいので、そのような水槽で背の低い水草を育てたい場合に向いています。
他にも太陽光のようなトゥルーランプ、ネオンテトラなど光る観賞魚に向いた小型ハロゲンランプ、ハードコーラルの育成などに向いたメタルハライドランプ(メタハラ)などの大型ハロゲンランプ、ソフトコーラルの育成などに向いたLEDランプ、などがあります。
観賞魚を飼育する上で、底砂も重要な水槽用品のひとつです。
底砂はただの飾りではなく、フィルターと同じ働きをするため、できるだけ品質の良い砂を選ぶことが大切です。
サンゴ砂やソイルは水質を大きく変化させる作用がありますので、使用の際には注意を要します。砂利も水の硬度を上げるものがありますので、水質に敏感な観賞魚には使わない方が良いでしょう。
観賞魚用として人工的に作られた底砂が最も安全です。セラミック、プラスチック、ガラスなどがありますので、好みで選ぶと良いでしょう。
天然素材では溶岩砂が水質への影響が少ない底砂と言えます。また、溶岩石は体積あたりの表面積が大きいという特性から、濾過能力も期待できます。